アフリカ会議を前に日本政府の思惑
5月13日、福田康夫首相は、首相官邸で今年1月に新設されたボツワナ大使館の
初代大使に決まった松山良一・元三井物産理事と会い、約20分間、ボツワナの
資源情勢について聞きました。
ボツワナは人口約200万人。在留邦人は36人で日本との貿易額は年40億円。
そこへ松山氏を送りこむ狙いは、ニッケルやクロムなどレアメタルの確保にあります。
レアメタルは、携帯電話などの先端技術に欠かせない新たな戦略物資だが、
産出地域が中国やロシア、アフリカに偏っているのが現状です。
中国はすでに輸出を抑制し、日本は調達先を広げる必要に迫られている一方、
アフリカでは英仏など旧宗主国が権益を確保しています。
ボツワナも英国が輸出額の75%を占めています。
「鉱石を売るだけのパートナーか、産業を育てるパートナーか」。昨年11月、日本の
閣僚で初めてボツワナを訪れた甘利明経済産業相は、モハエ大統領に旧宗主国との
関係見直しを促すことになりました。
カギとなったのは、衛星画像から埋蔵を予測する日本の技術。ボツワナ側にも
ノウハウ習得のメリットを与え、共同探査の開始で合意しました。
財政が厳しい日本は、援助増額競争を勝ち抜くのは難しく、技術力や長年の
援助経験で旧宗主国の扉をこじあけるしかないでしょう。