レアメタルの代替素材

シャープが次世代太陽電池を開発

シャープは、次世代太陽電池とされる「色素増感型」の太陽電池で、
世界最高効率のモジュールを開発したと発表しました。
太陽光エネルギーを電力に変える変換効率は7.9%で、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が設定している開発目標に大きく近づきました。

今後、モジュールの大面積化などに取り組み、主流の結晶シリコン型に比べて
安く作れる色素増感型を実用化したいとシャープ。

シャープは、色素から受け取った電子を電極に渡す役目を果たす酸化チタン膜に着目。
大きさ20―50ナノ(ナノは10億分の1)メートルの酸化チタンの粒子の配列を工夫し、
太陽光が膜中を長く通るようにした結果、膜に付着している色素に届く太陽光が増えること
を発見、受け取る電子量も増えることがわかりました。

色素増感型の太陽電池は、電極と色素、ヨウ素などの電解液があれば製造可能です。
結晶シリコン型や化合物系の太陽電池では真空装置が必要ですが、
色素増感型では不要なので、他の方式よりもコストを抑えることができるのです。
太陽電池
(シャープの多結晶型の太陽電池)



レアメタルの代替素材として鉄に注目

レアメタルの代替素材として、鉄が注目されています。

たとえば、自動車では現在の国産の上級車にはハイテン材という鉄が使われています。
これは鉄の構造を原子レベルで操作できます。つまり鉄原子の一部をシリコンやマンガン原子
と置き換えたり、求められる性質を実現するように、結晶の状態を制御したりすることで
軽くて強くて薄くて加工しやすい優れた鉄を作り出すことができる素材です。

こういった技術開発により、チタンなどのレアメタルを使用せず、鉄でそれらレアメタルを
超えられる素材の性能を引き出しています。

比較的容易に入手できる物質にこのような原子レベルでの操作を行うことによって
レアメタルの代替材料が生み出される可能性もあるので、今後の技術開発には
大いに期待したいところです。