レアメタルと日本企業

昭和電工、ベトナムに高性能磁石原料工場 「中国依存」脱却へ

昭和電工は、ハイブリッド自動車や風力発電機用モーターなどで
需要が高まっている高性能永久磁石の原料を確保するために、
レアアース(希土類)を磁石用合金の原料へ加工する拠点を
ベトナムに新設すると発表しました。

日本では希土類のほぼ全量を中国に依存してますが、同国は資源の囲い込みを
進めているため、希土類の豊富な埋蔵量が期待されるベトナムに、
日本初の加工工場を建設することになりました。

具体的には、現地に設立した同社90%出資の子会社を通じ、
首都ハノイの南方約40キロの工業団地に、鉱石などから希土類の一種である
ジスプロシウムメタルなどを分離精製して電解するものです。

製造するのは、永久磁石の中でも最も磁力の強いネオジム系磁石用の希土類で、
高温下でも高い磁力を維持できるのが特徴。

総投資額は約18億円。2010年から年間800トンの希土類を生産し、
年間で約20億円の売上高を目指します。



希少金属スカンジウム 草津温泉から回収

10月7日、「日本原子力研究開発機構」は、希少金属(レアメタル)が
とけ込む草津温泉(草津町)から、スカンジウムを回収することができたと
発表しました。

同機構では「液体からスカンジウムだけを採取する技術は恐らく世界初。
平成25年には、スカンジウムの販売先などビジネスプランを整えたい」と
しています。

スカンジウムは、アルミニウムに混ぜると耐熱性や硬度が上がり、
燃料電池にも使用されるなど、利用方法のさらなる広がりも注目される
希少金属です。現在の取引金額は1キロ約200万円。

具体的には、1トンあたり約17ミリグラムのスカンジウムが含まれている
万代(ばんだい)源泉が流れる湯川に、1分あたり40リットル処理できる
装置を設置し、95%以上のスカンジウムを回収できました。

今後は、同機構では、酸性溶液中の低濃度スカンジウムに対し、
親和性の高いリン酸基を付着させた金属捕集布を用いた装置を、
民間企業などと共同開発をする予定です。

さらに金属捕集布の耐久性を高めるなどして実用化に向けた
研究を進めるほか、他の希少金属の回収にも応用していく方針。



東芝、カザフスタン国営企業と事業提携

東芝は、6月20日、カザフスタンの国営企業、カザトムプロムと
レアメタル(希少金属)分野で協力することを明らかにしました。

これによって、原子力プラント機器向けのタンタルやハフニウムなどのレアメタルを
カザトムプロムから安定して調達することができるようになります。

東芝は、傘下の米原子力プラント大手のウェスチングハウス(WH)社の
株式10%を昨年8月にカザトム社に売却する一方、カザトム社が手掛ける
ウラン鉱山開発プロジェクトへの参画をすでに決めています。

今回のレアメタル分野での協力は、両社の関係を一層強化することになるでしょう。


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国内初の超電導の送電実験を実施

13日、住友電気工業と東京電力は、日本国内で初めての変電所での
超電導送電の実験を2010年度に始めることを発表しました。

住友電工は、開発した200―300メートルのビスマス系超電導ケーブルを
横浜市の変電所内に敷設し、一般家庭や工場などに電気を送る計画です。
通常の銅製ケーブルを使う場合と比較して、送電時の電力損失は
半分に減少する見込みです。

費用は27億円ですが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が
全額を負担します。

ビスマス系ケーブルの素材はビスマスやストロンチウムなどの化合物。
銅製ケーブルに電気を通すと1メートル当たり100ワットの電力を失いますが、
ビスマス系なら50ワットに抑えられるそうです。

両社は、すでに1999年に国内の専用実験施設で超電導送電をしましたが、
実際の施設を使って送電するのは初めてです。

電気がついた




レアメタル高騰で、企業の事業再編加速

松下電器産業や東芝は乾電池の生産体制を再編ことを発表しました。

松下は2010年までに世界15カ所にある乾電池工場を約半分にまとめ、
東芝はアルカリ電池の製造を8月にも富士通系のFDKに全面委託し、
自社生産から撤退する予定です。

その理由は、レアメタル(希少金属)など原材料価格の高騰で事業採算が悪化しているためです。
生産体制を変更することにより、コスト競争力を高めたいと考えています。

また化学品や樹脂製品でも生産体制の見直しや撤退の動きが広がっており、
資源高による企業の事業再編が一層進みそうです。