政府・自治体の取り組み

JOGMEC、カナダでタングステンの共同探鉱

独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、8月1日付で、
カナダの探鉱会社であるヤンキー・ハット・ミネラルズ社と共同探鉱契約を締結しました。

これにより、カナダ・ユーコン準州のセルウィン地域において、タングステンの
共同探鉱(JV調査)を開始します。

ヤンキー・ハット・ミネラルズ社と権益比率に応じて探鉱費用を負担する
プロラタ方式で探鉱を実施。

権益比率はJOGMECが60%、ヤンキー・ハット・ミネラルズ社が40%となります。

今後、地質調査等の基礎的な調査を実施し、タングステン鉱床の発見を目指します。

カナダ・ユーコン準州東部には、中国以外で操業している数少ないタングステン鉱山の
一つであるカンタン鉱山があります。

また未開発のタングステン鉱床の中でも最大規模であるマクタン鉱床が存在するなど、
タングステン鉱床の存在が期待される地域です。

供給源の多様化が急務であるタングステンにとって最重要地域といえるでしょう。

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アフリカ会議、横浜で28日から開催

政府は28から30日までの3日間、アフリカ開発会議(TICAD)を横浜市で開催。
「元気なアフリカ」をテーマに経済成長を促進する方法を探り、政府は今後5年間で
アフリカ向けの政府開発援助(ODA)を倍増させる方針を表明する予定。

食糧の価格高騰問題や地球温暖化対策も議論し、会議の成果を「横浜宣言」や
「行動計画」としてまとめ、7月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)にも反映
したいと政府は考えています。

日本政府は1993年からTICADを国連、世界銀行と共催し、アフリカ開発の
在り方などを議論してきました。5年ごと開催のアフリカ会議は、今回、4回目となります。
福田康夫首相が議長を務め、アフリカから45カ国の首脳級が参加します。

アフリカ支援は欧米や日本が中心でしたが、最近では中国など新興国も積極的に参加。
日本は財政難でODA総額の減少が続くが、2007年のアフリカ向けODAを03年の倍に
増やす国際公約は達成できたようです。

レアメタル(希少金属)など資源確保のほか、国連安全保障理事会の常任理事国入り
への支持取り付けも視野に支援を強化する予定です。

アフリカはアジアや中南米と比べて経済発展が遅れ、貧困解消を目指す国連の
「ミレニアム開発目標」達成が難しい状況です。ただ、最近は石油など資源価格上昇を受け、
資源産出国を中心に成長率が高まっています。

会議では、成長を持続させるため民間資金を呼び込む方法を討論。
日本企業の対アフリカ投資を促進するため、港湾など社会資本の整備に加えて、
貿易保険の充実や融資制度の新設も提案されます。

食糧価格高騰への対応も議題に急浮上。貧困層への打撃を緩和するため、
日本は世界食糧計画(WFP)を通じ実施する1億ドル(約104億円)の緊急支援の
相当部分をアフリカに向けることを発表しています。農業の生産性向上も支援します。

また、福田首相が提唱する温暖化対策「クールアース推進構想」に基づき、
温室効果ガスの排出を削減する取り組みを支援、同時に洪水や干魃を防ぐための
インフラ整備を後押しする予定です。

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アフリカ会議を前に日本政府の思惑

5月13日、福田康夫首相は、首相官邸で今年1月に新設されたボツワナ大使館の
初代大使に決まった松山良一・元三井物産理事と会い、約20分間、ボツワナの
資源情勢について聞きました。

ボツワナは人口約200万人。在留邦人は36人で日本との貿易額は年40億円。
そこへ松山氏を送りこむ狙いは、ニッケルやクロムなどレアメタルの確保にあります。

レアメタルは、携帯電話などの先端技術に欠かせない新たな戦略物資だが、
産出地域が中国やロシア、アフリカに偏っているのが現状です。

中国はすでに輸出を抑制し、日本は調達先を広げる必要に迫られている一方、
アフリカでは英仏など旧宗主国が権益を確保しています。
ボツワナも英国が輸出額の75%を占めています。

「鉱石を売るだけのパートナーか、産業を育てるパートナーか」。昨年11月、日本の
閣僚で初めてボツワナを訪れた甘利明経済産業相は、モハエ大統領に旧宗主国との
関係見直しを促すことになりました。

カギとなったのは、衛星画像から埋蔵を予測する日本の技術。ボツワナ側にも
ノウハウ習得のメリットを与え、共同探査の開始で合意しました。

財政が厳しい日本は、援助増額競争を勝ち抜くのは難しく、技術力や長年の
援助経験で旧宗主国の扉をこじあけるしかないでしょう。



東京都が携帯電話回収に参画

東京都は、使われなくなった携帯電話の回収事業に都道府県としては初めて
参画することになりました。

回収事業は関係業界団体などが進めていますが、回収目的は、携帯に残されたチタンや
パラジウムなどの「レアメタル(希少金属)」のリサイクルです。

都は広報誌での呼びかけやイベントなどでの回収を検討、また協力した都民への謝礼や
景品の提供を企業などに働きかける方針です。

電子機器の生産に欠かせないレアメタルは、世界的な需要の増大で価格が高騰、
安定した調達が難しくなっています。
大量のレアメタルが残される廃棄電子機器は「都市鉱山」とも呼ばれています。

携帯電話の回路やセンサー、電極などには、チタンやパラジウムのほか、
マンガン、コバルト、インジウムなど約20種類ものレアメタルが使用されてます。
回路には金や銀なども多く使用、携帯電話1万台から200~300グラムの金が
採取できるそうです。

資源の有効活用に加え、安定的な調達を行うために、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)と
電気通信事業者協会(TCA)が回収事業を進めていますが、個人情報や音楽などの
コンテンツを保存した端末をユーザーが手放さないために回収台数は減少。
2003年度の1,171万台から2006年度には662万台まで大きく落ち込みました。

2つの団体では市区町村と共同で回収を進めてきましたが、十分な成果はでていません。

こうした状況から、都では業界団体に協力を提案、回収・リサイクルを進める
連絡協議会を3月に共同で設立しました。

東京都は「レアメタルの安定調達に貢献したい」考えのようです。



信州大学でレアメタルの海底探査ロボットを研究開発

信州大学(長野県)で海底のレアメタル探査ロボットの開発研究が
行われています。

同大学繊維学部・機能機械学科の森川裕久教授(応用生物流体工学)はこの春から、
水中で自在に速く動き、身体能力が高いイルカの尾びれの力や動き方を解明、
水中ロボット開発につなげる研究を開始します。

研究対象として選んだのは、美ら海水族館(沖縄)で人工尾びれをつけている
イルカ「フジ」。
「フジ」の尾びれの動きを通して、海底のレアメタル(希少金属)を探査、
採取するロボットを想定します。

実用化されれば、ハイテク製品などに欠かせないレアメタルの安定調達が
厳しい日本の製造業界にとって、大きなニュースになるでしょう。
(信濃毎日新聞 2008年1月8日配信)

イルカのフジ




外相 3000億円をアフリカに緊急無償支援を表明

アフリカ諸国を歴訪中の高村外相は4日夜(日本時間5日未明)、
ダルエスサラーム市内のホテルで演説し、アフリカ諸国の人道復興支援や
平和構築などに総額2億6,450万ドル(約300億円)の緊急無償資金協力を発表しました。

内容は、スーダン西部ダルフール地方やチャド、中央アフリカの難民支援に2,800万ドル
(約31億円)、国連平和維持活動(PKO)訓練施設支援計1,700万ドル(約19億円)などです。

政府開発援助(ODA)予算が削減傾向にある中で、政府は貧困や紛争が続く
アフリカの支援にはこれからも続ける意向です。

しかし実際には、ハイテク製品に欠かせないレアメタル(希少金属)などの資源獲得、
さらに国連安全保障理事会の常任理事国入りのために国連加盟国の約4分の1を
占めるアフリカ諸国の支持を得たいという思惑があります。

安定した資源の確保には、アフリカ諸国が政治的にも安定することが
必須条件で、そのためにも無償支援は、日本政府にとtって
絶対にはずせないところなのです。


タンザニア



経済産業省、レアメタル開発の債務保証金を3倍に

経済産業省は、レアメタル(希少金属)など資源を開発する企業が
銀行から融資を受ける場合、債務保証するための原資となる基金の規模を
来年度から現在の約3倍の125億円に増やすと発表しました。

レアメタルはハイテク製品などの製造に不可欠で、世界中に獲得競争が
激しくなっています。
これは重要資源を確保するために、日本企業を支援することが狙いです。

基金の規模を拡充する経産省関連の独立行政法人は、
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が持つ「債務保証基金」です。

年間で開発企業への保証額の0.4―1.4%の保証料を受け取り、
最大で融資額の8割を保証すること計画しています。

新資源開発




ODA白書より、アフリカ支援と温暖化対策に重点

 高村正彦外相は21日の閣議に2007年版政府開発援助(ODA)白書を報告しました。
レアメタルなどの資源の安定に確保するため、アフリカなど発展途上国との資源探査や
インフラ整備などを通じた二国間関係の強化が必要と発言しました。
またODAを活用して温暖化ガスの排出権を取得する事業の必要性にも言及。

白書の中で、来年日本でアフリカ開発会議「TICAD」と主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)が
開かれるのを踏まえて、アフリカなど発展途上国への支援や地球温暖化問題が
重要になると指摘しています。
同時にアフリカ支援と温暖化対策にODAを積極的に活用することを提案しています。

途上国に技術や資金を提供し、その見返りに排出権を得るクリーン開発メカニズム(CDM)事業に
ついては、「ODAなどを活用して推進する」と明記。

06年のODA実績は前年比10%減の1兆3022億円で、米国、英国に次いで日本は、第3位です。
かつてわが国は、1982年から05年まで1位か2位のどちらかだったことを考えると、
この分野での日本の影響力が低下したことは否めないでしょう。
(日経ネット 2007年12月21日配信)



ボツワナとレアメタル探査、合意

日本とボツワナの両政府は、11月16日、ハイテク製品の生産に欠かせない
レアメタルの埋蔵状況を衛星探査する技術を、日本がボツワナに提供することで
合意しました。

日本は、技術供与の見返りに探査により発見した鉱山の権益権の確保を
考えています。

資源外交でボツワナを訪れている甘利経済産業大臣は、同日モハエナ大統領らと
会談し共同声明を発表しました。

(日経新聞 2007/11/17より)



甘利経済産業大臣、初めて南アを訪問

甘利経済産業大臣は、自動車や電子機器などの生産に欠かせないレの
安定的な供給を確保しようと、資源を保有する南アフリカとボツワナを15日に訪れ、
レアメタルの探査を共同で行うことなどを提案して関係強化を図ることに合意しました。

甘利経済産業大臣は、15日から3日間の日程でアフリカ南部の南アフリカとボツワナを
訪れ、両国の大統領らと会談して、日本向けのレアメタルの安定供給策について
意見を交わしました。

南アフリカは日本が生産する自動車や電子機器などのハイテク製品に欠かせない
白金をはじめ、クロムやバナジウムで世界一の産出国で、ボツワナにも多くの
レアメタルが埋蔵されています。

このため、甘利大臣は、今回の訪問を通じて、両国に対し、
レアメタルを効率よく探し出して生産する最新の方法について共同研究を行うことを
提案、関係を強化することで、レアメタルの安定確保を目指しています。

しかし、どうして今頃なんでしょうか?



国家備蓄を推進

多くの先進国では、経済安全保障上の立場からレアメタルを国家備蓄しています。

日本では、1983年より経済安全保障の理由から供給停止等の障害に備え、
国家と民間により60日分の消費量を目安に備蓄が行われています。

品目対象はニッケル、クロム、タングステン、モリブデン、コバルト、マンガン、バナジウム。
バナジウムについては、1998年に市場価格高騰した際に国内市場への放出が行われました。

またアメリカは1939年から非常に備えて戦略備蓄として合計22品目を国防総省が
備蓄していました。
冷戦終結にともない備蓄量は小さくなりつつありますが、3年分以上を備蓄していると
いわれています。

イギリス、ドイツ、フランスも備蓄制度があります。効率的な運用と、代替素材への
研究開発促進など、総合的視野に立った対策をとっています。

日本同様、鉱山資源の少ないスイスでは、第二次世界大戦直前より国家の非常事態に備えて、
レアメタルの国家備蓄を行っています。



国家備蓄の現状

日本が国家備蓄にしている7鉱種の現状について、
資源エネルギー庁が、以下のように公表しています。

鉱種・品目
現状
コバルト
主用途の電池向けでは、マンガン等代替物の利用が可能。ニッケル・銅の副産物として増産の可能性がある。日本企業の権益保有が進んでいる一方、電池向け等で、消費量は堅調に伸びているので、引き続き、備蓄積み増しの優先度は高いだろう。
タングステン
希少性と中国依存度が極めて高いが、中国政府は国内消費が拡大するため、輸出抑制策を採用。引き続き、国内備蓄積み増しの優先度は高い。
バナジウム
希少性が高く、南アに最も依存する鉱種であるが、中国依存度も高い。引き続き、備蓄積み増しの優先度は高い。
モリブデン
最近は、銅鉱山の減産・焙焼設備不足等で、厳しい需給逼迫となった。供給リスクが高まっており、備蓄積み増しの優先度は高い。
ニッケル
日本企業の権益保有が進み、供給源も多角化したので供給リスクは、他のベースメタル同等と評価できる。ステンレスとしてのリサイクルも可能。備蓄対象としては、優先度は高くない。
クロム・マンガン
南ア依存度が高いが、日本企業も現地投資が進む。クロムについてはステンレスとしてのリサイクルも可能。マンガンについては、非鉄金属の中で、アルミニウム、銅に次ぐ市場規模があり、消費量は安定。備蓄対象としての優先度は高く。

(出典:レアメタル備蓄とその論点について